この小説は以前、冬休みの企画として書いたものでした。
内容は高校1年生時のarizonaの恋愛です。 もちろんノンフィクション。 会話の内容やらもほぼ完璧に再現しています。 若かりしころのarizonaを覗いちゃってください(笑) 「Narratage」~導入部 「Narratage」~前編 「Narratage」~後編 でもね、 「こんなんいちいちクリックしてくのメンドクセー!」 っていう人用に、read more...より小説本文を用意してますので(笑) というか、正直こっちのほうが読みやすいです。 いらない部分は削ってますからね。 だから、 右下のread more...から 読んでください^^ 導入部 みなさん。 やりましたよ。 遂に人気ブログランキング1ページ目に掲載!! うれしいですよ、ホントに。夢のようですね。 ブログを始めた当初は1000位より下で、ランク外でした^^; それが今46位! みなさんの応援のおかげですよ。今年をいい形で終えられそうです。
この冬休みを何の目的も持たぬまま過ごしてしまうのはあまりにも時間の無駄なので、とびっきりの企画を用意したんですよ。 題して、
あのころ俺は若かった 1年前の恋愛あますとこなく暴露しちゃうよ
どんな企画かといいますと、1年前にした俺の恋愛エピソードを小説形式にして発表しちゃおう、というものです。 もちろん完全ノンフィクションです。 メールの内容もそのまま!!俺の記憶フル活用して小説化!!
ただ、プライバシーは守らなければいけないので仮名にします。 仮名といってもすぐにいいのが見つからなかったので、あの超有名小説の登場人物名をそのまま拝借(笑) これっていいのかな??
・登場人物紹介 arizona→松本朔太郎 相手→広瀬アキ ここでは便宜上、広瀬アキが松本朔太郎を呼ぶときには「朔ちゃん」ということにします。 だって「朔太郎」じゃ変でしょ?原作でも「朔ちゃん」だし。
タイトルは、 Narratage(ナラタージュ)に決定! 完全に島本理生さんの「ナラタージュ」をパクッてます(笑) ※ナラタージュとは、映画などで、主人公が回想の形で過去の出来事を物語ること。
実はもう、少しだけ書いていているんです。 ということでNarratageの最初のちょっとを公開!
今思うと、他人のことみたいだ。
はい終了~♪ どうですか??気になってきたでしょ!! でも、ただ公開するだけじゃ面白くない。俺はそう考えるわけですよ。 じゃぁどうしようか・・・。 こうします! 人気ブログランキングで25位以内に入ったら公開!
松本朔太郎のセリフは青で。広瀬アキのセリフは赤で、になってます。 物語の中にメールや電話でのセリフがあり、それらにはかっこつきで示しているのでわかると思いますが、直接の会話の場合は何も示していないので注意してください。 (メール) ふぅー。でもホントに風邪引くとはなぁ・・・油断していた。これじゃ大好きな勉強が出来ないじゃんよぉ。まぁ嘘だけど。 長い冬休みが明けた。 (メール) なんか最近日課になってきたな。広瀬とメールするの。このままもしかしたら広瀬と付き合えるかも・・・?可能性大だな。 天気予報ではくもりのはずなんだけど・・・。午後3時の空は白く、雪だらけだ。薄暗い教室との対比が目に痛い。生物教師の無機質な声が教室に響いている。この時間は生徒にとって一番眠たいときだ。このあと部活に行くなり家に帰るなりするための力を蓄えておく眠り、といってもいいだろう。少なくとも12人は寝ている。 (メール) 昨日俺は部活をサボり、友達とカラオケに行っていた。当然顧問にはサボリとは伝えておらず、風邪、ということになっている。今日は部活はないのだが、昨日休んだ分自主練しようと思って顧問にそのことを伝え、誰もいない廊下に行った。 (メール)
このとき俺は、振られるんじゃないか、という緊張・ドキドキには程遠い精神状態だった。むしろ、純粋な期待感でいっぱいだった。授業中に告白するなんていう遊び半分なものにさえ罪悪感を感じていなかった。ただ、ゲーム感覚だったということは覚えている。 広瀬からのメールにはこう書いてあった。 (メール) 俺は大してショックではなかった。それは、「はぁ~、振られたか」ぐらいの気持ちだった。そして少し間も置いてメールを返した。 (メール)
席替えがあり、偶然にも広瀬と席が近くなった。それからというもの、休み時間のたびにしゃべり、授業中にはふざけあい、ほぼ毎日メールをしていた。あとから鈴木に聞いた話によると、このころ俺たちのことが噂になっていたらしい。
後編 部活が終わり、すっかり暗くなった帰り道。今日の最高気温は確か-2℃だったな。誰もいない公園。雪にすっかり埋もれ、遊具も使えない状態になっている。すべり台のてっぺんに座り、広瀬に電話をかけた。この時間、広瀬が部屋にいることは把握していた。これから、自分の本当の気持ちを伝えるつもりだ。遊び感覚ではなく真剣に。
(電話) ケータイを持つ手が冷たい。でもそんなことはどうでもいいんだ。 (電話) いつもの声じゃない。細く、震えている。そのとき俺は、心臓が止まったような感じがして、おかしくなっていた。何も考えられなかった。 (電話) 広瀬が泣いていることは、途中から気づいていた。でもホントは、俺も泣いてたんだ。こんなドラマみたいなことあるんだな・・・これって略奪愛っていうんだっけ。でも乗り越えられる気がしてた。なんでだろう?たぶんこう思う。あのとき俺は、誰より広瀬のことを好きなんだ、って信じてたから。 変わったことといえば、お互いを名前で呼ぶようになったこと。俺はアキと呼び、アキは朔ちゃんと呼ぶ。アキは彼氏と別れられないらしい。「親同士も付き合ってることを知ってるし、何より周りの応援がすごいから、裏切れないよ・・・。ごめんね、ごめんね。」と、涙ながらに言われたので、強引に別れさせることもできなかった。だから、俺たちは付き合っていなかった。ただ両想いなだけ。誰も知らない秘密の関係だった。 次の出来事といえば、スキー研修だろう。 しかしこのときアキの思わぬ一面を知ることとなる。 「私、中学のときいじめにあってたことがあるんだ。仲間はずれになったの。女子ってすごく怖いんだよ。目を合わせでもそらされるし、バスケではパスも回ってこない。一時期、クラスの誰とも話さなかった。担任の先生も相手にしてくれないし。しかもそのころ親ともケンカしてたから、なんか人生どうでもよくなっちゃったんだ。突然、自分の体を傷つけたくなった。テレビとかで見たことあるからやり方はわかってた。ここまで言えばわかるよねこのこと・・・誰にも話したことないんだ。朔ちゃんだから信用してるんだよ。」 考えもしなかったことに驚いた。アキが言っているのはおそらくリストカットのことだろう。俺はアキの明るいところしか知らなかった。もしかしたら、自分の闇を周りに隠すために無理に明るくしてるんじゃないか。そしてその闇を俺だけに打ち明けてくれた。 「あれ・・・ごめんね。こんな暗い話して。嫌いになった?・・・でも、私の全部を知った上で好きになってほしい。」
2月13日朝、アキは友達と楽しそうにしゃべっていた。するとアキは、すっと輪の中から抜け出し、こっちへやってきた。そしてきょろきょろ見回して小包を俺に渡した。 「はい、これチョコレート。明日またスキー研修でしょ?だから今日渡そうかなって思って。あ、そうそう朔ちゃん、明日も座席お願いね。」 そう言って、小走りに輪の中へ戻っていくアキの背中を、ただぼおーっと見ていた。 忘れもしない2月16日。放課後、ほとんどの生徒が帰るなり部活に行くなりしていた。今日俺は部活がない。だけど教室で遅くまで残っていた。アキが部活に行くため体育館に向かっていた。俺が学校にとどまっていた理由はこれだ。アキを追いかけた。そして体育館へと伸びる廊下でやっと追いついた。 「朔ちゃん、どうしたの?」 俺たちは廊下の真ん中で立ち止まり、壁に寄りかかった。 「ずっと考えていたことがあるんだ。・・・・・俺はいつまでも彼氏に勝てないの?アキにとっての一番は誰なの?!」 それからアキは困惑したような目をした。 「朔ちゃん・・・なんか変だよ。どうしたの?何をそんなに焦ってるの?」 足ががくがくと震えだした。こんなに緊張したこと、今まであったっけ。 「心配しなくてもいいよ。私が一番好きなのは朔ちゃんなんだから。」 すごい暖かい。腕の中のアキも、アキの言葉も。そういえば今初めてアキに触れたんだ。やっと両思い、ということを実感できた気がした。これまでずっと不安だった。焦っていた。でもこのとき、この上ない幸せを感じていた。 「ありがとう。」 どれだけこうしていただろうか。なぜかこの廊下を通ろうとする人は未だにいない。そのほうがありがたいのだが。 「この先いきたいんだけど・・・。」 アキはすぐにこの言葉の意味を理解し、コクリとうなづいた。どれだけこのときを待ち望んだか・・・。 「私、まだ彼氏とキスしたことないんだけどな。」 勝ち誇ったようにアキの髪をなでる。アキが上目遣いで俺をうかがう。 「最高にかわいいよ。」 アキとのキスは数え切れないくらいたくさんした記憶がある。それも色んな場所で。でもそれら全部を思い出してみても、どれも人目につかない場所で、だった。それはやっぱり、俺たちは付き合っていないから。単に両想いなだけ。もし誰かに見られでもしたら、すぐに噂になる。もしかしたらあいつら付き合ってるんじゃないか?!みたいに。そうなって困るのはアキなんだ。俺がかばってやることもできない。こればっかりは仕方がないんだ。俺に出来ることといえば、このギリギリの綱渡りを一緒に歩くことくらいだった。 「私、もっと早く朔ちゃんと出会っていたかったな。ずっと一緒にいたい。ねぇ、朔ちゃん・・・大好き。」
「アキ。これ以上自分を傷つけるのはやめてくれ。アキの周りの人たちのためにも、これからの自分の将来のためにも、そして・・・俺のためにも。自己中心的かもしれないけど、俺は、どんどん自分の傷つけるアキを見たくないんだ。中学のときは誰も助けてくれる人がいなかったかもしれないけど、今は俺がいる。できることなら、中学のとき、俺がそばにいたかった。支えたかった・・・。」 このとき俺は、アキの左手首を初めて見たんだ。絶句だった。驚きというか、悲しみというか、割り切れない気持ちで何も言葉が出なかった。そこには無数の傷があった。切り傷なんて陳腐な言葉で片付けられるようなものじゃなかった。きっとこの傷ひとつひとつに悩む苦しみが詰まっているんだ・・・。 「もうしないって約束してくれ。」 アキの左手を両手で覆うように言った。 「うん。ありがとう。」 アキは泣いていた。このとき、この姿がかわいいと思ってしまったのは、やはり不謹慎だっただろう。 3月、空き教室。 「ねぇ、朔ちゃん。前から思ってたんだけど、二人でいるときの朔ちゃんとそうじゃないときの朔ちゃんって全然違うよね。」 そう言ってにっこり笑ったんだっけ。 2年生になり、クラスが替わった。アキは彼氏と別れたらしい。 今では、たまに廊下ですれ違うことがある。でもお互い目を合わせることはない。話すこともない。メールも、電話もすることはない。スイッチを切ったかのように、もう二人は関わりあうことはない。 1年の終了式。 「朔ちゃん、元気でね。」 冗談混じりで、まるでしばらく会えなくなるような言い方。このときの握手の感触が、今も手に残っている。 この前、廊下でアキとすれ違った。目が合った。その瞳は以前と変わらず、かわいらしく、俺が誰よりも好きになった瞳。やはり、立ち止まり言葉を交わすことはない。 「私は元気だよ。」 そうか・・・もう一年経ったのか。あのときアキと出会って、色んなものをもらった。すごいあっというまだった。でも幸せだった。世界中探しても、あれほどの幸せは多分ないんだと思う。これから先、どんな恋愛をしても、俺の中ではアキが生き続けていると思う。 アキ、ありがとう。
A・TO・GA・KI ↑「なんやコレ、ダッサイなぁ~」というツッコミには無視ですので(笑) まぁ、というわけでNarratage無事に終わりました。 拍手~。 パチパチパチ・・・。 少ないですねぇ。 今ここ読んでいるってことはNarratage全部読んでるって捉えていいんですよね?! そうですよね。 いや、あとがきを先に読むっていう変態さんが知り合いにいるもんでね・・・ちょっと心配になっただけですよ。
あのアキの「リストカット告白」のエピソードは、最後まで悩みました。 ホントにこれ入れていいんだろうか・・・。 ってな感じに。
PR ∴ この記事にコメントする
● >藤沢アキさん
実は「アキ」もかぶっているんですけど、まだかぶっているんですよ^^;
「藤沢」は初めて出来た彼女の苗字で、藤沢アキさんの本名の下の名前は前の彼女の名前でした(笑) だからたぶん俺は藤沢アキさんのことが好きなんだと思いますww 今思うと過去の俺は最低です。 絶対友達にはなれないです。 でもそんなことを経たからこそ今の自分がいると思っています。 アキの「リストカット」を見たときも、今なら違う言葉で対応できます。 前の俺は、人の気持ちを無視した個人的正義の自己満足だったと思います。 女の子から素敵って言われると、最低2週間は張り切ってしまいますww アキ、読んでくれてありがとう。
Powered by 忍者ブログ
Design by まめの
Copyright © [ もしかしたら僕は天才なのかもしれません ] All Rights Reserved. http://arizona.blog.shinobi.jp/ |
責めないでください。
今日出会えたことに感謝。