記憶ってすぐ衰えるものじゃないですか。
たとえば、competentという単語を覚えたとしても、ちょっと経ったら・・・そうですね、一週間経ったら跡形もなく忘れているでしょう。
よくこうやって単語を覚える人がいるんです。
「この単語帳には全部で1800語入っているから、ええっと・・・1日10個覚えれば6ヶ月で完璧だ!」
いるでしょう?
俺から言わせればこのやり方は不正解です。
もっとも、受験生として間違っています。
もし老後の楽しみとしてやるなら別ですが。
なんでダメか?
このやり方だと、1800語終わる頃には今までやった単語をほとんどわすれているでしょう。
多分覚えているのは1割、2割ですかね。3割以上覚えていたら天才です。
ですが、このブログを見ている人はほとんど俺を含めて一般人なはずです。
このやり方で成功する確率は皆無。
これから紹介するものは、大学入試まであまり時間がない人、英語が不得意科目な人に特に有効です。
第一、俺自体英語は苦手でしたから(グラマー・リーディングともに評定2)。
得意なのは体育と世界史と現代文の小説だけ。
そのほかは目も向けられない状態でした。
――自慢タイムスタート!
受験勉強を始めたのがセンターの3ヵ月半前っていうのはよく言ってましたよね。
センターの過去問を始めたのが12月の半ばでした。
点数が安定しだしたのが確か・・・1月入ってからでしたね。
その点数は、
英語―ベスト180、アベレージ168,3(電卓使ったぜぃ☆)
国語―ベスト184、アベ171,1
↑このとき、現:100、古:34、漢:50
世界史―ベスト98、アベ92,4
倫理―ベスト95、アベ86,8
理総A―ベスト96、アベ(過去問は2年分しかなかった)94
数学はというと、俺にとっては学年最下位を取ってしまった伝説の教科なわけですが、あまりにキライなために、っていうか見たくもなかったので、なんと12月までほったらかしにしてました。
阿呆の極みです。
さすがにもうヤバイということで12月に入ったら一生懸命やりました。
でもこれがなかなか上がらないんですよね~。
他の教科は比較的すぐに上がったんです(天才的な参考書チョイスと天才的な勉強法&計画によって☆)
それで、本当に上がらなくてだんだん心配になってくるんです。
数学が得意な人や、東大理Ⅰを受ける予定の友達とかに相談もしました。
でもそういう人たちが答えることは共通して、「経験」と言うのです。
あと、「毎日3時間数学をやれば絶対伸びるよ」とも言ってくれました。
でもその頃俺は数学に毎日4時間割いていました。
なのに上がらない。
本当に悩みました。
それもそのはず、そのとき数学Ⅰ・AとⅡ・Bを合わせて100点に届かなかったんです。
他の教科はすでに8割を超えているのに・・・数学だけ5割未満なんて・・・ネタとしか思えない成績です。
それにセンターはバランスが命。
芸能人は歯が命です。
ちなみに俺はキミが命・・・・・・・なんちゃってへ☆(誠司さんすみませn)
すると何故か、センターの一週間前になって急に数学が上がったんです。
120、130と・・・最高は142までいきました。
さて、自慢はここまでにして、英語のとっておきの勉強法を紹介しましょう。
さっきも言いましたが、時間がない人・苦手な人・受験まであと2年だけど得意教科にしておきたい人に有効なので、ある程度基礎が出来ている人は違う勉強法をしたほうがいいでしょう。
まず受験英語に対する俺の考え方は、
単語をやりつつ文法をやり、ラストに読解
というものです。
これと違う考え方はたくさんありますが、受験生という限られた時間の中で勉強する人を想定するなら、これが一番完成度が高くて一番早く目標点に到達するんじゃないかなぁと思います。
ではいきましょう。
これは4、5月から始める人を想定したものです。
さらに言うなら英語の偏差値が55以下の人。
まずは単語帳。
「システム英単語ver.2」がおすすめです(以下シス単)。
あとCDも買ってください。
シス単は思うに、一番効率的だと思います。
特徴として、
・例文が長ったらしくない。例えば、endure great pain(ひどい苦痛に耐える)や、interfere with his work(彼の仕事の邪魔をする)など。短いから覚えやすい。現に今、この例文は写したわけではなく覚えていたことをそのまま書いた
・頻度順
・動詞のあとにつく前置詞なども強調してある
・CDは5枚組み。内容は見出し語→例文→例文訳→例文→例文と音声が流れるため、例文が頭に残りやすい。
シス単の使い方は、CDを使いながらです。
ただし4章はやりません。
CDでは1トラック10個なので、それを基準にします。
1日で3トラックを2週します。
1.まず、音声のあとに続いて音読する。間にあわないときは、1回1回CDを止めながら。
2.そして2回目。シス単は見ずに音声を聞きながらノートに見出し語と例文を書く。訳はいらない。聞きながら書くのは絶対間に合わないので、止めながら。
――ここで中断
シス単の使い方は基本これでいいんですけど、まだ足りないことがあります。
でもそれを言う前に説明が必要です。
さっきの冒頭の話。
間違った覚え方の話です。
ここまでの使い方なら大して違いはありません。
気づいた人もいるでしょうけど、1日の量が少なすぎです。
「だったら1日100個でいいじゃないか。そしたら18日で完璧だ。すごい!」
でもこれは、まぁ続かないでしょう。
できて2日、3日・・・ってところです。
1日30個は多くの人ができるであろう必要にして十分な量です。
そしてさらに、気づいてほしかったのが、復習をしていないことです。
受験勉強において大切なのは復習をすることです。
ですが、この復習のしかたも効率の良い方法と悪い方法があります。
今から紹介する方法「arizonaスペシャル」は、英単語に限らず色々なことにも応用が利くので是非使ってください。
突然ですが、「エビングハウスの忘却曲線」っていうものを知っていますか?
これは昔、エビングハウスという心理学者が発表したものでなんです。
何かというと、たとえば単語帳を1日で全部覚えたとして、その30分後には40%忘れ、1時間後には55%忘れ、1日後には75%忘れ、さらに1ヵ月後には80%忘れてしまうんだ!という理論です。
これをグラフにすると、はじめガクッと下がって徐々にゆるやかに下がる・・・みたいな感じです。
そして、また違う心理学者は、この理論を用いて新たな説明を加えました。
内容は、「覚えてからある一定の期間は忘れた事項でも記憶の片隅に潜伏した状態にある。つまり、その事項は思い出しにくいだけで頭にはちゃんと残っている。」というものです。
したがって、この二つの理論を組み合わせると、「覚えてから一定期間空けて復習をすると忘れにくくなる」と言えなくもないですよね?
そこでarizona考えました。
「1回覚えてから、また1日後、さらに1週間後に復習をすると、長い期間の記憶保存をすることができる」と。
さらに1,2ヶ月後さらっと復習すればなお良し。
これが「arizonaスペシャル」の基本概念です。
シス単に戻ります。
使い方1,2に加えてさっきの理論を応用します。
すると、1日目にやる1~3トラックは「1日目」と1日後の「2日目」と1週間後の「8日目」にやるわけです。
でもさすがに、毎回「今日は何やるんだっけなぁ?」と考えていたら時間の無駄です。
なのでメモしておくといいです。
そこで俺が実践してしたものを紹介します。
計画表です。
大学ノートを用意してください。
見開きで使うので最初のページはいりません。
左のページを横に4分割、右を3分割してください。
左の上から月火水木、右の上から金土日と書いてください。あと日にちも。
これで完成です。
これにさっき決めたとおり、月曜日は1~3トラック、火は4~6と1~3、次の月曜日は22~24と1~3と19~21というふうに書いていきます。
でも3回目(上の例では3回目の1~3)の復習は、シス単使い方1だけでいいです。
この計画表の応用として、各曜日の枠をさらにまた2分割し、「その日やる予定の勉強」と「その日実際にやった勉強」というふうにわけると効果的です。
あと、計画を立てる上で気をつけることは、「絶対に出来るギリギリの量」を書いたほうがいいです。
もし時間が余って他の勉強ができたなら、それはもちろんみなさんの財産になりますし、過去の自分に対して優越感です。
「ふふん♪」みたいな。
しかもそうすることでモチベーションが高まるというオマケつきです。
いいことだらけですね。
そしてシス単が終わったら、またはシス単始めて1ヶ月半くらい経ったら(だいたい2章が終わる頃)、次の段階に入ります。
用意するものは、「速読英単語(必修編)」(以下速単)。
と、長文読むだけのCD (これは売ってないかもしれません。うちの学校専売だったのかどうかは知りませんが・・・。学校で買ったのは300円のCDでした。長文読むだけのね。もしそれが手に入れられなければ、市販のちょっと高いCDを買うしかありません^^;4枚組みらしいです。)
速単の使い方は、
1.めちゃくちゃ速く読もうとする。(意味はわからなくていい。単語をなぞるみたいな感覚で。更に言うなら「俺はネイティブだぜ~」みたいな気分で。)
2.ゆっくり読む。(意味をしっかり捉える。わからない単語は調べる・覚える。)
3.CDを聞きながら読む。(左から右へ流れるように読むようにする。絶対戻ってはいけない。訳してはいけない。イメージとして捉えるといい。特に前置詞などはイメージで。基本は、主語→動詞。たとえば、I study。これを見れば誰だって「私は勉強する」とわかる。でも実際の文章でこんな2語だけの文なんてありえない。目的語やなにやらがたくさんくっ付く。したがって、「私は勉強する」をコアに置いておき、そのあとに色々な意味を付け足していく・・・という読み方をすれば間違いなく速く読める。この読み方は3・4・5・6共通。)
4.CDだけ聞く。
5.CDなしで音読。
6.CDを聞きながら読む。
これを毎日最低3つの英文を読み、3週すれば驚くほどの速読力がつきます。
3週したあとも、速単でもいいし、なんでもいいんですけど英文に毎日触れることが必要です。
1日やらないだけで急に英語が読めなくなったりしますから。
それに、センターでは長文だらけですからね。
速読力も試されています。
俺もはじめの頃は全然間に合わなくて途中までしか出来なかったんですよね。
でも、これをやっていたら、2006までのセンターの形式では15分、2007センターの形式では10分余るようになりました。
ちなみに俺は文法が苦手だったので第2問は20分かけていました。
普通の人は10分で終わるのに・・・。
それを踏まえて考えると、かなり速く長文をこなしていたことになりますね。
ただ、これに関してさらに言うと・・・
これ言ったら受験生にかなり驚かれると思うんですけど、実は今まで「ネクステージ」や「アップグレード」などの文法演習本をやったことがないんですよね。
本当は学校でも「ネクステージ」を使ったテストとかもあったんですけど、その頃はまだ勉強に興味がなかったんでスルーしてきたんです。
普通はやったほうがいいんですけどね。
あまりにも時間がなくてそこまでは手が回りませんでした。
さっきセンターのベストが180点だと書きましたけど、あのときは文法半分間違ってるんですよ。
あと語句整除1問と長文1問。
だって、なんだかんだ言って長文がメインですからね。
文法落としたっていいや、みたいな感じだったんです。
でもこれはみなさんにはおすすめできません。
時間あるならちゃんとネクステやアプグレやったほうがいいです。
どっちがいいかは・・・好みで♪
やり始める時期は、単語と並行してやったらいいでしょう。
ただ、文法がわからない人は「Forest」を使って理解してからネクステなどに進んでください。
それと、現役ならリスニング対策はいりません。
速単をやっていれば英語耳はある程度できています。
それに、問題は学校でやるでしょうからわざわざ買う必要はないです。
ちなみに俺は速単やった後にやったリスニングの演習全部含めて、44点より下になったことはありません。
はっはっは☆
本番以外はね・・・・・・・・・・・www
あと、アクセント問題はなんか法則みたいなのがたくさんあるらしいんですけど、シス単をやっていれば自然にできるようになるので大丈夫です。
ここまでやれば、センターを受ける権利を得たようなものです。
十分太刀打ちできます。
あとは、「センター試験英語[読解]の点数が面白いほどとれる本」をやり、センター試験の過去問や予想問題集をやれば、最低でも8割はいけるでしょう。
保証します。
二次がある人は、速単3周した後に「速読即解英語長文」をやればいいです。
CDも付いているのでお得です。
速単の要領でやればさらに読解力アップです。
和訳対策にはZ会出版の「英文和訳のトレーニング」です。
これならどんな英語難関大学でも大丈夫です。
英作文は、「大矢英作文講義の実況中継」から始めて他に移っていきましょう。
優しい語り口調なので途中で飽きることもありません。
さっき紹介した勉強法は、偏差値55以下または付近用でしたが、それより上の人にはDUOがおすすめです。
もちろんCD(復習編)を使って。
早慶などの英語が難しい大学には、「単語王」→「速読英単語(上級編)」でバッチリです。
「単語王」はフラッシュカードを使いながらやればさらにいいです。
長々と書いてきましたが、この文章によってみなさんの志望大学が今よりレベルが高くなったり、英語が得意になったりしてくれると嬉しいです。
今、大学全入時代とかふざけた名前をつけて楽しんでいるメディアもありますが、俺たちが目指す大学には全く関係のない話です。
むしろレベルが上がれば上がるほど競争率が高くなっているのです。
そして学歴社会反対という風潮が徐々にですが前よりも広まってきています。
でも俺はそれは違うと思います。
レベルの高い大学を選べば、可能性に溢れた輝かしい人生が待っていると思うからです。
東大を出てホームレスになった、とかいう話も聞いたことがあるので、もちろん一概にはそう言えないということは知っています。
ですがそれは大学に入ってから頑張ればいいことです。
高校に通っている今からそんなことを考えていなくてもいいじゃないですか。
今はただ合格に向けて頑張ればいいことです。
俺と同い年のアーティスト・宇浦冴香がHPでこんなことを言っていました。
数学のsin cos tanを勉強したって、ほとんどの人は将来に
直接つながらないと思います。何が大切で何が無駄かなんて後に
なってみないとわからないってことたくさんあると思うんです。
好きなことはもちろんですが、たとえテストのためだけだとしても
勉強とかあんまり好きじゃないってことを一生懸命やれるということ、
大切だと私は思います。
だからそれを普通に出来ちゃう高校生って実は凄いんじゃないかと
正直私は思います。自分がそうだからって高校生をひいき目で見てるわけじゃなく、大人には大人の、学生には学生の、それぞれのイヤなことがあって、それに対して「やんなくていいや」ってなるんじゃなく、一生懸命にもがけることは当たり前なんかじゃなくて、きっと凄いことなんだと思います。
(宇浦冴香HP FROM UURAより)
これを読んだとき、かなりの衝撃でした。
学校の勉強に対するとってもポジティブな、そして素敵な考え方です。
学生は、社会から保護された存在です。
その中で、楽しいばかりではなく試練も与えられている俺たちは結構幸せ者なんじゃないでしょうか?
学校を出て、社会人になった瞬間、いきなり「責任」というものを背負わされます。
せめてそのときまでに「責任」の重さに耐えられるだけの強さを手に入れていたいですよね。
そのためには、まず勉強ですよ。
嫌なことでも頑張って、投げ出さないこと、これが大事です。
もともと嫌だったものが、一部分でも楽しいものに変わったなら、それはラッキーですよね。
俺は、それが受験だと思います。
頑張ったら頑張った分だけ結果になって返ってきます。
前よりほんのちょっとでも点数が上がったら、偏差値が上がったら、志望大学に近づけたら、嬉しいじゃないですか。
その嬉しさを求めて勉強するのもなかなかいいもんだと思いますよ。
↑来年は大学生カテゴリにいるはずです(笑)
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