どーも、arizonaです。
  
 
とうとうラストです!
 
感動の最終回です!
 
精一杯書きました! 
楽しんでくれると嬉しいです!
 
初めての方は8月22日の記事から順番に読んでください。
 
 
 
仲間:「泣いても笑ってもこれが最後だ!悔いのないようにやろう!」
 
仲間:「じゃぁ円陣組もーぜ♪」
これまで苦楽をともにしてきた5人の仲間と最後の円陣を組んだ。
 
 
「じゃ、誰が言う?」
 
「ここは・・・arizonaちゃんイッてみよーかっ。」
arizona:「え~、俺キャプテンじゃないのに。やだよ。」
キャプテン:「お前そんなこと・・・しょーがねーな、じゃぁ俺が言うよ。」
 
仲間:「いやいや、キャプテンばっかり負担かけられないって。ここは俺が言うよ。」
 
仲間:「お前ら・・・それじゃぁ俺が言うよ。」
 
仲間:「ううん、俺が言うよ。」
仲間:「いやいや、俺が言うよ。」
 
arizona:「・・・じゃぁ俺が・・・」
 
5人:「どーぞどーぞどーぞ。」
 
arizona:「なんでだよ(笑)」
 
忘れることなかれ。
 
ここは決勝戦のコート上。
 
しかも400人の大観衆の面前・・・^^;
 
 
全員:「せーの、
 
     絶対勝つぞおおおーー!!」
 
 ※結局全員で言うことになった(笑)
 
 
 
ついに始まってしまった。
 
このときを何度夢見たことか・・・。
 
決勝戦――
 
ファイナルセット――
 
 
そうだ。
 
俺はいま夢の舞台にいる!
 
  
 
 
スタートはこっちのサーブ。
 
しかしいきなりネットにかけてしまい、0対1に。
 
そしてサーブは相手に移るが、相手もいきなりサーブミスで1対1。
 
だが、プレーを重ねるにつれてお互いミスがなくなってきた。
 
スパイク、ブロック、もはや素人のレベルではない。
 
一進一退の攻防だった。
 
 
徐々に・・・地力の差が出始めた。
 
 
arizona:「高さのある相手に高さで勝とうとしちゃダメだ!巧さで勝とう!」
 
現在、20対16。
俺たちが4点リード!
 
 
だが、
勝利の女神はどちらに微笑むかはまだ決めかねているようだった・・・。
 
 
 
 
相手のサーブが放たれた。
 
そのボールはこっちのコートの誰もいないところに飛んできた。
 
 
仲間:「くそっ!」
仲間がそのボールに飛びつき、片腕でそのサーブをレシーブした。
 
しかし、レシーブされたボールは大きく弾かれ、うちのクラスの応援団のほうへ飛んでいってしまった。
 
俺は反射的にそのボールに向かって走っていた。
 
 
ここから飛び込んだとしても間に合うか?!
 
いや、そんなのどうでもいい!
 
これをつなげれば一気に波に乗れる!
 
 
そして思い切り飛び込んだ。
 
右腕をあらん限り伸ばした。
 
 
届け・・・!
 
 
しかしここへ来て、
 
 
ひっだりあ・・・し・・・
arizona:「っつああ!」
 
 
結局ボールには届かなかった。
 
うちのクラスの応援団にモロに突っ込んだが、みんなとっさに避けてくれたので一大事にはならなかった。
 
応援団男:「ナイスガッツ、arizona!」
応援団女:「大丈夫?!arizonaくん!」
 
 
・・・くそ・・・やっちまった・・・
 
まだ試合は終わってないのに・・・
 
そう。
 
左足ふくらはぎをとうとうつってしまったのだ。
 
痛みに耐えながらも患部を触ってみた。
 
 
固い・・・しかも完全に痙攣してる・・・!
 
arizona:「ぁ・・・そうだ!あのさっ、タイムとってくれない?!」
 
 
審判からタイムのコールがかかった。
 
試合中、1チーム1回だけタイムをとることができるのだ。
時間はたった30秒しかないが。
 
仲間:「大丈夫か?えっ?足つった?!そうか、じゃぁまかせろ。」
 
こいつは確かバスケ部だ。
 
さすがに対処法を心得ていた。
 
仲間:「どう?出られる?」
 
arizona:「もちろん!」
 
 
しかし、実際のところキツかった。
 
右ひざはもちろん痛い。
少しでも気を抜いたら倒れてしまいそうだ。
 
左足ふくらはぎも痛い。
 
またいつつってしまうかわからない。
 
満身創痍とはまさにこのことだった。
 
 
プレー再開。
 
いまのローテーションでは俺は後衛だった。
 
 
すると、仲間の一人が俺の守備範囲に入ってきた。
 
 
仲間:「arizona!お前の分まで守ってやるよ!レシーブは俺たちにまかせろ!」
 
えっ・・・
仲間:「お前はコートにいるだけでいいからな!」
 
 
そんな・・・優しすぎ・・・
 
 
arizona:「ありがと。頼んだ。」
 
 
俺の怪我が、逆にチームをより結束させた。
 
5人で守るコートは鉄壁だった。
 
スパイクを打たれては拾い、
 
フェイントをかけられては拾い・・・
 
俺はこのコートにボールが落ちる気がしなかった。
 
 
21対17になった。
 
そして、俺が前衛になるときが来た。
 
さすがに前衛が1人欠けることは許されない。
 
 
もう甘えは許されない・・・!
 
 
こっちのサーブは見事にサービスエースとなり、さらに差を広げて22対17とした。
 
つまりあと3点で優勝が決まる。
 
 
ところで、アドレナリンを知っているだろうか。
 
スポーツにおいて、集中力が高まると体内からアドレナリンという物質が分泌される。
 
そのアドレナリンの効果は大きく分けて2つある。
 
1つは、パフォーマンス能力が上がるということ。
 
かの野球選手・川上哲治の名言である
 
「ボールが止まって見える」
 
は、集中力が極限まで高まりアドレナリンが大量分泌された結果だと思われる。
 
そして、もう1つの効果は・・・
 
 
痛みを忘れる
 
 
 
仲間:「arizona!ブロックは跳ばなくていいからな!」
 
仲間:「無理すんなよ!」
 
医者にジャンパー膝だと言われたときから覚悟していた。
 
しっかりストレッチをやって、十分膝を温めなかったらジャンプなんてできない。
 
なんせ、階段の上り下りだって痛いくらいなんだ。
 
そりゃあスパイクなんて痛くてしょうがない。
 
もちろんブロックだって痛いに決まってる。
 
 
でも、ここで練習するのをやめたら・・・
 
このまま怪我を理由に体育大会に出るのを諦めたら・・・
 
 
今まではなんだったんだ?!
 
バレーに費やした時間は無駄だったのか?!
 
 
絶対に諦めない!
 
全てをこの試合に懸ける覚悟はとっくにできている!
 
俺は優勝するために頑張ってきたんだ!
 
 
 
こっちのサーブは相手レシーバーによって綺麗にセッターへ返される。
 
相手アタッカーはスパイクに備えるため大きく助走をとる。
 
セッターがライトアタッカーにトスを上げた。
 
 
 
ブロックは跳ばなくていいだって??
 
おいおい、俺がどんな奴か知ってるだろ?
 
そんなん無理に決まってんじゃん。
 
でもさ・・・怪我した俺の分まで守ってくれて、
 
俺をそのままコートにいさせてくれて・・・
すっごい嬉しい。
 
心配してくれてる気持ちは痛いほど伝わってるから・・・
 
もう十分だよ。
 
ありがとう。
 
 
それでも俺まだやり残したことがあるんだ。
 
覚えてる?
 
――「今日の試合、ブロック5本決めてやるよ!そんで一気に流れを呼び込む!」
あと1本なんだ。
 
だから・・・
 
アタッカーがジャンプした!
 
それと同時に・・・
 
俺は、跳んだ!!
 
極限まで高めた集中力は俺に痛みを感じさせない。
 
この1本を止めるために・・・
 
これが俺のラストジャンプ!
 
 
だから・・・
 
 
 
だからさ、
 
 
最後にちょっとだけ無理させてよ
 
 
 
 
 
バシィッ
 
 
 
 
俺の腕に弾かれたボールは、
 
相手コートに、
 
落ちた!
 
 
 
 
「ぅ、わあああああーー!!」
 
 
応援団の歓声が爆発した。
 
仲間がいっせいに抱きついてくる。
 
仲間:「なんでお前跳ぶんだよぉ~。」
 
仲間:「ホントお前もう動かなくていいから。ってか・・・動けないでしょ?」
 
arizona:「うん・・・」
 
仲間:「あとは任せろ!あと2点とってやるから!」
 
 
うん・・・あとは頼んだ・・・
 
 
俺はもう立っているのがやっとだ。
 
 
 
仲間の言葉に嘘偽りはなかった。
 
24点目をとり、こっちのサーブ。
 
 
応援団:「あーと1点!あーと1点!」
 
 
サーブは相手レシーバーを乱したが、セッターは執念のトス!
 
アタッカーはブレたトスを強引にスパイク!
 
しかし・・・
 
 
アウト――――!!
 
 
 
そして俺たちに25点目が入り・・・
 
 
「優勝だああああーーー!!!」
 
 
整列し、礼をする。
 
 
「わああああああああああ!!」
 
バレーメンバー、応援団が一気に集まり合体する!
 
みんなで駒大苫小牧の人差し指を立てるポーズ!
 
全員で腕を高々と突き上げ勝利を誇った!
 
 
そんななか、俺は・・・
 
 
涙が・・・ 
涙が止まらない・・・
 
 
人一倍泣いていた。
 
クラスの女子も泣いている。
 
でも、俺は誰よりも泣いていた(笑)
 
他のクラスの人たちも祝福してくれた。
観ていた先生たちにも「おめでとう」と言われた。 
でも俺は「ありがとう」と言うのが精一杯だった。
 
 
M:「お疲れ。」
 
arizona:「おう。」
 
M:「足痛いだろ?教室までお姫様抱っこしてやろうか?(笑)」
 
arizona:「イヤだ。じゃぁ肩貸してよ。」
 
M:「レンタル料300円となります。」
 
arizona:「ごめん、ツッコむ気力ないわ。」
 
 
 
男子バレーボール優勝
 
その結果、俺たちのクラスの総合優勝が決まった。
 
この夏、最高の思い出を作ることができた。
 
ことことを、たぶん・・・ 
 
いや、絶対に忘れることはないだろう。
                                ――――――fin.
 
 
やっと終わりました。
 
とっても長かったですよね?^^;
 
お疲れ様です。
 
 
この小説は、みなさん知ってのとおり実話です。
 
こんなに漫画のようなドラマのようなストーリーは実際起こるもんなんです。
 
たぶんこれは努力の結果だと思います。
 
俺はこのブログのトップページの紹介文でこんなことを書いています。 
 
――人間だれだって天才になるチャンスはあるのです。努力によって天才になれるのです。
 
努力で天才になれます。
 
またこれと同じように、努力によってドラマは生まれるのです。
 
俺はそれを身をもって実感しました。
 
みなさん、自分の努力を信じてみてはどうでしょう?
 
 
これまで長い長い駄文にお付き合いいただいて本当にありがとうございました。
 
 
 
 
 
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